.Zapファイルで非Msiソフトウエアを公開する方法

ここではWindowsネットワークでActive Directoryを運用している場合に.zapファイルを用いてアプリケーションを公開する手順を紹介します。例としてサードパーティーのメールプログラムとして比較的広く使われているRimArts社のBecky! Internet Mail Version 2のインストールを採り上げます。このプログラムのインストーラは「B2Setup.exe」というアプリケーションで、これはMsi形式のインストーラではありません。なお、Becky! Internet Mailはフリーウエアではないため、実際にインストールして使用される場合はその形態に応じたライセンス料を支払う必要があ るのでご注意下さい。

準備

当然のことながらまずBecky! Internet Mail Ver.2のセットアップファイルを用意する必要があります。RimArts社のホームページからZip形式のセットアップファイルをダウンロードします。それを解凍したものをドメインのすべてのコンピュータからアクセスできる場所に配置します。ここではドメインコントローラのあるサーバーマシン上に「C:\pub」というフォルダを作り、それを「pub」という名前で公開することにします。このフォルダの中にセットアップファイル一式の入ったフォルダ(ここでは「bk21200j」というフォルダ名)を配置します。

Becky!のセットアップファイル
Becky1のセットアップファイル一式

手順

1. .zapファイルを作成する

「メモ帳」などを使って以下の内容を書き込んだテキストファイルを作成します。

[Application]
; FriendlyName と SetupCommand のみが必要です
; 他のすべてはオプションです
FriendlyName = "Becky! Version 2"
SetupCommand = "\\Endeavor\pub\bk21200j\B2Setup.exe"
DisplayVersion = 2.12
Publisher = "RimArts, Inc."

DisplayVersionとPublisherの行はなくてもかまいません。最も重要なのはSetupCommandの行です。ここにセットアッププログラム(この場合は「B2Setup.exe」)へのパスを書き込みます。マイクロソフトのドキュメントによるとここには.zapファイルからの相対パスでよいことになっていますが、実際に試してみると相対パスではうまく動作しなかったためフルパスを使っています。ここではサーバーの名前が「Endeavor」となっていますが、実際のサーバーの名前に応じて変えてください。必ずクライアントコンピュータからアクセスできるネットワークロケーションのパスを入力します。(「C:\pub\bk21200j\B2Setup.exe」では不可。)文字列の途中に空白が入るときは二重引用符で囲みます。
バージョンは使用しているアプリケーションのバージョンに応じて変えてください。

ファイルを保存したらエクスプローラ上でファイルの拡張子を「.txt」から「.zap」に変更し、「B2Setup.exe」と同じフォルダに配置します。

.zapファイルを配置したところ
.zapファイルを配置した図

2. グループ ポリシー オブジェクト エディタを開く

グループ ポリシー オブジェクト エディタを開き(詳しい手順は「Active Directoryでアプリケーションを割り当てる」のページを参照してください)、「ユーザーの構成」→「ソフトウエアの設定」→「ソフトウエアインストール」を 表示します。

Group Policy Object Editor

3. 「ソフトウエア インストール」を右ボタンクリックし、「新規作成」→「パッケージ...」を選択する

ファイル選択ダイアログボックスが表示されます。

4. .Zapファイルを選択する

「ファイルの種類」で「ZAWダウンレベル アプリケーション パッケージ(*.zap)」を選択し、ネットワークロケーション上に作成しておいた.zapファイル(この場合は"\\Endeavor\pub\bk21200j\Becky!.zap")を開きます。すると「ソフトウエアの展開」ダイアログボックスが表示されます。

Selecting a .zap file

5. 「ソフトウエアの展開」ダイアログボックスで「公開」を選択する。

「公開」が選択された状態でOKをクリックします。グループポリシー オブジェクトエディタの「ソフトウエアインストール」のパネルにBekcy!用の.zapファイルが登録されます。

ソフトウエアの展開ダイアログボックス

設定後のグループポリシーオブジェクトエディタ

6. クライアント側で「プログラムの追加と削除」コントロールパネル アプレットを開く

同じドメインに所属するクライアントコンピューター(この場合はWindows XP)で、コントロールパネルの中にある「プログラムの追加と削除」(Windows 2000以前なら「アプリケーションの追加と削除」)アプレットを開きます。「プログラムの追加」のパネルを選択します。

プログラムの追加と削除にBecky! Version 2が表示されたところ

7. 「追加」ボタンをクリックする

「追加」ボタンをクリックするとBecky!のインストーラが起動します。終了すると「プログラムの追加と削除」コントロールパネルアプレットには「インストール済み」と表示されます。(セットアップをキャンセルしても「インストール済み」と表示されるようですが、再度「追加」ボタンをクリックすれば再びインストーラが起動します。)

Launching setup

インストール済みと表示されている

注意点

.zapファイルを使用した方法では、Windows Installer形式のインストーラと違って以下のことができません。

インストーラによっては「プログラムの追加と削除」で「追加」ボタンをクリックしてもエラーメッセージが表示されずにインストールが異常終了したにもかかわらず、「プログラムの追加と削除」には「インストール済み」と表示されることがあります。この現象はユーザーがそのプログラムをインストールするためのアクセス許可を持っていない場合に発生することがあります。詳細はマイクロソフトサポート情報259377「[NT] 公開プログラムのセットアップが突然停止する」を参照してください。

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